Unit of Human Biology and Genetics, Department of Biological Sciences, School of Science, University of Tokyo

東京大学大学院 理学系研究科 生物科学専攻 / 広域科学大講座:人類進化システム学 /
人類科学大講座:人類生物学・遺伝学研究室

東京大学大学院
            理学系研究科 生物科学専攻
            広域科学大講座:人類進化システム学
            人類科学大講座:人類生物学・遺伝学研究室

研究テーマ

興味の対象は、大枠ではヒトに関係すること諸々です。強いて言えば、「適応的視点からとらえた人類の多様性」(種内の研究)とか「ホミニゼーションの視点からとらえた人類の特性」(種間の研究)とかに大別されます。前者は、遺伝的多様性、環境への適応、身体特性、疾病と民族の関係等を包含し、後者は、霊長類の形態と発達、寿命と老化、性と生殖、情動と行動、疾患モデル、ゲノム安定性等を扱います。やや具体的には以下の3つのジャンルに分けられますが、それらは独立しているのではなく、有機的に結びつけられることが期待されます。が、本音を言うと面白ければ良いと思っています。

1. Hominization - ヒト化

Hominization集団レベルでは、繁殖戦略・雑種形成と生殖隔離・種内変異に興味を持っており、行動観察と分子レベルとの統合を目指します。ゾウ・チンパンジー・テナガザルを対象とした、比較ゲノムの探索を開始しました。下記の病理人類学と関連し、サルの疾病を調べ、モデル化の検討もしています。これまで、細胞レベルを中心とした、加齢、癌化、ゲノム安定性等についても研究してきました。

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2. Human Diversity - ヒトの多様性

Human Diversityマラリア抵抗性、体の大きさ、味の好み、その他、に関係する因子等に見られる人類の多様性を集団レベルで調べ、遺伝的あるいは後天的適応の実証を試みています。また、遺伝的多様性を示す形質を指標として、アジアの諸民族の類縁関係・集団の特性を探っています。

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3. Patho-anthropology - 病理人類学

Patho-anthropologyある地域や集団に、特異的あるいは高頻度に見いだされる疾病の人類学的背景を調べています。特に、ウイルスという身近(?)な寄生体が関与している疾病に興味を持っており、宿主と病原体の両方からのアプローチを試みています。このような寄生体を対象とすることによって、これまでの人類学とはひと味違った研究を目指しています。具体的には、Epstein-Barrウイルスが関与している細胞増殖疾患である上咽頭癌・末梢Tリンパ腫におけるウイルスの系統と動態、宿主の生物学的背景を調べています。Papillomaウイルス関連疾患では子宮頚癌を扱います。また、おサルでもウイルス感染を調べ、系統や来歴の検討をしています。

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4. Cell and DNA repository - 生命科学研究リソース

Cell and DNA repository研究をするには、何らかの材料が必要です。多様なヒト集団・民族、各種霊長類、哺乳類の日本固有種等の細胞・DNAを保存する作業を進めています。

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