第974回 生物科学セミナー

視細胞分光感度の決定機構:チョウ類色覚の多様性と進化

蟻川 謙太郎(総合研究大学院大学)

2014年05月07日(水)    16:40~      

視細胞(光受容細胞)の分光感度を決める第一の要因は、視物質の分光吸収特性である。しかし、光受容部位そのものの微細構造や色素によるフィルタリングも、分光感度の決定に強く影響し、色覚機能の多様化に寄与している。チョウ類視細胞を例に視細胞分光感度の決定機構を紹介しつつ、色覚の多様性と進化について論じる。

参考文献
1. 寺北、蟻川 (2009) 見える光、見えない光. 共立出版
2. 江口、蟻川 (2010) いろいろな感覚の世界. 学会出版センター