年次報告書

ここにお届けするのは、私たち東京大学大学院理学系研究科生物科学専攻、および理学系研究科附属臨海実験所、附属植物園、遺伝子実験施設の2015年度における研究・教育活動の報告書です。
2014年4月に、これまで理学系研究科に存在していた生物化学専攻と生物科学専攻が統合し、新しい生物科学専攻が誕生しました。伝統ある2専攻の統合は、理学としての生物科学、生命科学を牽引する大きな使命を負っています。統合の前身である生物化学専攻は50年以上、生物科学専攻は130年以上にわたる長い歴史をもち、それぞれが独自の教育・研究を進めてきました。しかし、近年の生物科学、生命科学の進歩は、専門分野の融合、再編など、ダイナミックな相互作用を加速し、分野が分かれていることよりも境界を越えることを求めています。統合は、生物科学、生命科学の進歩の象徴でもあります。

さて、その統合という画期的なイベントから1年が経過し、生物科学専攻が新たな実体として着実な歩みを開始したのが2015年度であったと思います。新専攻は、旧2専攻の伝統を引き継ぎ、ミクロな分子レベルの共通基盤から生物多様性を重視したマクロな生物科学まで広い分野をカバーしています。また、統合を契機に、物理学や化学などの関連分野と連携する学際的研究を目指し、光計測生命学という講座を新設しました。中心となる基幹講座に80名、協力講座,連携講座等を含めると150名を数える大所帯となって、その真価が問われるのはこれからでしょう。基幹講座は、依然として本郷キャンパス内の理学部2号館と3号館に分かれて教育研究を進めていますが、近い将来に建物の一体化も目指しています。このような環境の中で、2015年度に私たちが真摯に学術に取り組んだ結果が本報告書です。

これからも、ミクロからマクロまでのさまざまな生命現象に多種多様な方法論で挑み、共通性と多様性の両方の観点から、世界に新しい生物科学を発信していきたいと考えています。皆さまのさらなるご支援をよろしくお願いいたします。

生物科学専攻長 中野明彦

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