年次報告書

ここにお届けするのは、私たち東京大学大学院理学系研究科生物科学専攻、および理学系研究科附属臨海実験所、植物園、遺伝子実験施設の2016年度における研究・教育活動の報告書です。

 理学系研究科の生物化学専攻と生物科学専攻が統合し、新しい生物科学専攻が誕生してから3年が経ちました。統合の前身である生物化学専攻は50年以上、生物科学専攻は130年以上にわたる長い歴史をもちますが、新専攻はその歴史を継承しつつさらに発展させて新たな生物学の世界を拓こうとしています。

 新生物科学専攻は、ミクロな分子レベルの共通基盤から生物多様性を重視したマクロな生物科学まで広い分野をカバーする専攻となりました。また、統合を契機に、物理学や化学などの関連分野と連携する学際的研究を目指し、光計測生命学という講座を新設しています。今や教員数は中心となる基幹講座に80名、協力講座,連携講座等を含めると150名を数える大所帯となり、さまざまな生物対象や解析手法を用いて生き物の不思議を見つめ、しくみを解明する研究を進めています。そのような世界に惹かれて研究に加わった多くの若い学生諸君と一緒に日々汗だくになって研究を進めています。現在、基幹講座は本郷キャンパス内の理学部2号館と3号館に分かれて教育研究を進めていますが、平成2017年秋竣工予定の理学部1号館3期棟(東棟)の完成に伴い、理学部1号館に一部が移動する予定となっておりますので、今後理学系研究科の物理系、化学系の専攻との連携もさらに強めることができるでしょう。このような目まぐるしい環境の中で、2016年度に私たちが真摯に学術に取り組んだ結果が本報告書です。

 これからも、ミクロからマクロまでのさまざまな生命現象に多種多様な方法論で挑み、共通性と多様性の両方の観点から、世界に新しい生物科学を発信していきたいと考えています。皆さまのさらなるご支援をよろしくお願いいたします。

生物科学専攻長

飯野雄一

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