年次報告書

 

 生物科学専攻長の黒田真也です。昨年度は、本学における研究・教育活動も一昨年までオンラインのみだったものが徐々に対面とオンラインを併用したニューノーマルな体制になってきました。今年度中には効果的な新型コロナウイルス感染症拡大防止が奏功することを願っています。また、chatGPTをはじめとする大規模言語モデルの昨年度末からの急速な発展は、生物学および自然科学だけでなく人類の社会全般にもきっと大きな影響を与えることでしょう。時代の大きな転換点を今まさに迎えようとしているようにも思います。
 さて、ここにお届けしますのは、本学大学院理学系研究科生物科学専攻と、理学系研究科附属植物園、臨海実験所、遺伝子実験施設の、コロナ禍の最中にありました、2022年度の教育・研究活動についての年次報告書です。2014 年に(旧)生物科学専攻と(旧)生物化学専攻が統合し、(新)生物科学専攻が誕生してから既に 7 年が経ちます。両専攻はともに長い歴史をもち、特に(旧)生物科学専攻の前身である生物学科は、東京大学創設(1877 年)と同時に設置されていますから、本専攻は 140 年以上に渡る長い歴史をもつことになります。(旧)生物化学専攻は、2018 年に創立 61 周年を迎えました。現在の生物科学専攻は、ミクロな原子・分子レベルから、細胞・個体レベル、生物多様性に関するマクロなレベルの生物科学に加えて、 生物情報科学、医科学までの、生物科学の広大な研究分野をカバーする大きな組織です。
 生物科学専攻の基幹講座は、生物学講座、生物化学講座、光計測生命学講座の 3 講座であり、これに臨海実験所、植物園、遺伝子実験施設をはじめとする協力講座や連携講座の教員、併任教員を加えた約 90 名の教員が、当専攻を構成しています。いずれの研究分野でも日々、新しい知見が得られており、日本のみならず、世界をリードする研究成果が発信されています。当専攻の大学院の定員は修士課程が 84 名、博士課程が44 名ですが、修士課程修了生の半数近くは博士課程に進学し、大学院修了生はアカデミア、官公庁、民間企業など、さまざまな職種で活躍しています。一方で、1934 年に竣工された理学部 2 号館は、竣工後 86 年を経て老朽化が著しく、その建て替えは本学にとって喫緊の課題です。新棟建設を強く大学本部に求めつつも、専攻教職員一同、教育・研究の成果を上げるよう、引き続き、努力して参る所存です。2022 年度の私たちの報告書にお目通しいただき、忌憚のないご意見をいただけますと幸いです。何卒、宜しくお願い申し上げます。


生物科学専攻長

黒田真也

 

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