専攻長ごあいさつ


令和4年度から生物科学専攻長を拝命した黒田真也です。サイエンスとしての生物科学は、分子生物学をはじめとするターゲット分子を詳細に解析するボトムアップの仮説駆動型の研究にとどまらず、ゲノム情報を含む多階層オミクスやバイオイメージングなどのビッグデータを用いたトップダウンのデータ駆動型の研究も加わり、歴史上もっとも華々しい時代を迎えたといって過言ではありません。本専攻にはミクロからマクロまで、分子から個体、生態を含むシステム全体までまたがる研究分野を専門とする教員がそろっています。本専攻がもつ研究分野の多様性と層の厚さを存分に活かして、引き続き国際的なリーダシップを発揮できるよう、専攻構成員一同、努力を致す所存です。
 また、新型コロナウイルスのパンデミックはいまだ継続中ではありますが、今後、ワクチン接種や新薬開発を通じて、徐々に下火に向かうことを願っています。以前の日常を取り戻すだけでなく、パンデミックへの対応で広まったオンライン作業も活用したハイブリッドな体制を新たに構築し、より効率的な教育・研究体制を目指したいと考えています。
 専攻運営では、男女共同参画、国際化、分野間の流動性、若手研究者の独立性、組織編制の柔軟さについても議論を重ね、より競争力の高い組織の構築を目指したいと考えています。皆様の一層のご支援をお願い申し上げる次第です。


令和4年4月1日
生物科学専攻長 黒田真也