第1382回生物科学セミナー

大規模トランスクリプトーム解析によるデータ駆動型生命科学の展開

二階堂 愛 博士(国立研究開発法人理化学研究所 生命機能科学研究センター  バイオインフォマティクス研究開発チーム・チームリーダー/国立大学法人 東京医科歯科大学 難治疾患研究所 ゲノム応用医学部門 ゲノム機能情報分野・教授)

2021年09月14日(火)    17:00-18:30  Zoomによるweb講義   

組織に含まれるすべてのRNAの種類と数(トランスクリプトーム)を計測し、機能や状態を類推するRNA-sequencing法(RNA-seq)は、複雑なヒト臓器を理解し、疾患に立ち向かうために広く用いられている。臓器を構成するひとつひとつの細胞を調べる1細胞RNA-seq法が登場した。さらに数百から数万検体を簡便に低コストで一度に超多検体bulk
RNA-seq法が登場し、個人や薬剤ライブラリの影響を大規模に計測できるようになりつつある。本講演ではこれらの2つの技術を達成するQuartz-Seq2
(Sasagawa Y. et al. Genome Biol. 2013, 2018, Adv.s in Exp. Med. and
Biol. 2019, Mereu E. et al. Nat. Biotech.
2020)について紹介する。この技術を利用したヒト疾患iPS細胞研究や創薬研究への応用について紹介する。またこれらの大規模トランスクリプトームデータを活用するAIの開発状況について共有する。

学外で参加希望のかたは、info.kuroda-lab@bs.s.u-tokyo.ac.jpまでメールをいただければ、ZoomのURLを送付いたします。所属機関のメールアドレスでお願いいたします。個人のメールアドレスはお控えください。その際には、氏名と所属も合わせてお願いいたします。

担当: 理学系研究科 生物科学専攻 生物情報科学科 黒田研究室  黒田 真也