人類学演習/人類学セミナーⅠ・Ⅱ(人類学談話会)

形態学的手法による化石人類の脳研究

久保大輔さん(筑波大学体育系)

2015年07月17日(金)    16:50-18:35  理学部2号館 402号室   

脳容量は化石人類の脳に関する最も基本的な情報である。化石標本はたいてい破損しているので、脳容量を正確に算出するのは必ずしも容易ではなく、過去の報告値の中には見直しが必要なものも多く含まれている。また、脳容量以外の脳に関する解剖学的情報を頭蓋腔の形態から推定する試みも行われているが、うまくいく見込みのあるものとそうでないものがある。今回の談話会では、化石脳研究の動向を紹介するともに、演者が携わっているジャワ原人の脳容量再検討とネアンデルタールの小脳容積推定について紹介する。