新任教員紹介:宮崎慎一

2023年4月に着任しました睡眠生理学教室の宮崎慎一です。私は線虫C.elegansを用い、睡眠の生理学的な機能や、睡眠覚醒の制御機構についての研究を行っています。線虫を用いた睡眠研究は、日本ではまだ始まったばかりですが、私たちのグループの研究を含め、いくつかの研究で、線虫の睡眠と哺乳類の睡眠の制御機構が似通っていることが分かりつつあります。遺伝学を用いやすい線虫の特徴を生かす事で、スクリーニング実験や、全脳イメージングを手軽に行えるのが、線虫での睡眠研究の強みだと思っております。私はこれまでの研究で、線虫の睡眠覚醒の恒常性を司る神経細胞を見出しました。今後は引き続き線虫のモデル生物としての強みを生かしつつ、得られた知見についてほかの動物種でも保存されているかを検証することで、進化的に保存された睡眠の機能や制御機構を明らかにしていきたいと思います。どうぞご指導ご鞭撻のほど、よろしくお願いします。

宮崎慎一
東京大学大学院理学系研究科生物科学専攻
睡眠生理学研究室 助教
研究室HP
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