A系カリキュラム

A系(人類学)カリキュラムでは、人体の構造・機能からヒトの遺伝、生理、文化、変異(多様性)と人類進化まで幅広く学習できるように、講義・実習が組まれています。

生物学科への進学が内定した2年生は、駒場2年Aセメスターで生物学科共通講義・実習を受講します。特に3年生で人類学を主として学ぶカリキュラム(A系カリキュラム)を選択しようと考えている人は、霊長類学、人類生物学と骨格人類学実習を受講するようにしてください。

A系カリキュラムの学生は、3年Sセメスターでは人体の構造について学ぶため、医学部で開講される講義・実習を受講します。特に医学部の学生に混ざって人体解剖実習に参加することは、A系カリキュラムの特徴のひとつです。また、A系固有の講義や実習(人類生物学実習、人類機能形態学実習)が開講されます。A系カリキュラムでは、研究室の中だけでなく、フィールドワークを組み合わせた幅広い教育を重視しています。夏休み等を利用した人類学野外実習では、霊長類行動観察・試料採取、遺跡発掘などを体験します。

3年Aセメスターでは、人類学の各分野についてさらに学んでいきます(集団生物学、年代学、古人類学、人類生体機構学、人類遺伝学、人類遺伝学実習、先史学実習など)。また,医学部で開講される人体組織学実習、人体生化学実習を履修します。生物学科に共通の科目としては、科学英語演習があります。

4年生では、A系・B系のカリキュラムの区別はなくなり、生物学科のすべての学生が大学院生物科学専攻に所属する研究室に配属され、各研究室で実習を行います。専攻内の人類学以外の研究室への配属を希望することもできます(逆に、B系へ進んでも人類学の研究室への配属を希望することもできます)。

これらに加えて、生理人類学、生体人類学、文化人類学、人類生態学、人類学特別講義が集中講義の形式で開講されます。また、人類学および隣接領域の研究に関するセミナー(談話会)が毎週開かれており、3・4年生はこれを聴講することにより人類学演習の単位を取得できます。