進学

生物学科で人類学を学びたい人は、駒場2年次に行われる進学選択で生物学科(定員24名)を志望してください。生物学科への進学が内定した後は、駒場2年次Aセメスターの1月頃に、以下のカリキュラム選択希望調査が実施されます。生物学科の3年生で、人類学を主として学ぶカリキュラム(A系カリキュラム)、基礎生物学を主として学ぶカリキュラム(B系カリキュラム)のいずれか一方を選択することになっています。人類学を学びたい人は、この調査でA系カリキュラムを選択してください。なお、A系・B系カリキュラムを選択する人数には制限を設けていませんので、希望通りのカリキュラムを選択することができます。また、4年生の研究室配属実習では、A系・B系にかかわらず自由に研究室を選択できます。

では、生物学科(人類学)を志望する場合、駒場の前期課程でどのようなことを学んでおいたらよいのでしょうか?以下の点に留意して、本郷進学後の専門課程に必要な基礎知識と教養を修めてください。その際、みなさんの個性・適性に応じて履修計画を立てると良いでしょう。専門課程の講義内容等については、東京大学理学部生物学科進学案内(パンプレット)、理学部学部授業時間表、東京大学理学部便覧などを参照してください。

英語に関して

英語はやれば誰でもできるようになりますし、将来いずれの進路に進むにせよ、必要であっても邪魔になることはありません。駒場の充実した語学教育環境をフルに活用し、自ら情報発信できるよう修得に励むことを勧めます。

基礎講義に関して

生物学科に進学するなら生物さえできればいいというものではありません。生物学の講義を理解するにも、実習をつつがなく進めるにも,数学・物理・化学・生物・地学などと関係する科目はどれも重要です。なお、大学入試の際に生物を選択していないことは全く気にする必要はありません。A系カリキュラムを選択した先輩たちや生物学科A系担当教員の中には生物を選択していなかった人が大勢いますが、そのことで苦労したという話を聞いたことはありません。

総合科目に関して

総合科目では教養学部が誇る多彩な講義が提示され目移りすることもあるでしょう。ですが、以下を参考にして、本当に必要な講義を選択するようにして、講義名や評点に惑わされることの無いようにしてください。強く履修を勧める科目は2つあります。1つは、総合科目E(物質・生命)の「現代生物学(時間割コード:31422)」です。これは、生物学科教員によるオムニバス形式の講義で、単位を取得すると、進学選択で生物学科を志望すると2点が加算されます。2点という数字は大きいですよね。これは、単なる成績以上に、生物学科で学びたいという意気込みを評価したいという生物学科からのメッセージです。もう1つは、総合科目E(物質・生命)の「人類科学(時間割コード:31423)」です。こちらは、生物学科A系担当教員らが中心に行っているオムニバス形式の講義で、最新の自然人類学研究の潮流を俯瞰的に理解するのに役立つことでしょう。生物学科A系では生物としてのヒトを理解することを目指していますが、ヒトの文化的側面を無視するわけにはいきません。前期課程においては歴史・民族・文化に関連した科目も履修するとよいでしょう。選択の目安としては、個別のテーマではなく、まずは入門・総論にあたる科目を学習してください。自然科学系の分野では、数理科学・統計学・情報学に関連する科目の履修を勧めます。特に、統計学は将来研究をする上でも必要ですし、卒業後もきっと役立つと思います。併せて、独学でも構いませんので、PythonやRなどのプログラミングのスキルを身に着けておかれるとよいでしょう。開講されている科目にこだわらず、キャンパスの内外を問わず勉強に勤しみ、駒場キャンパスでの学生生活を楽しんでください。

大学院への入学

他大学の方で人類学を学びたい方は、東京大学大学院理学系研究科生物科学専攻に入学してください(詳細はこちら)。年によって変動しますが、約半数の方は他大学の出身者です。大学院では、1つの研究室に所属して研究を行うことになります。卒業学部や学部時代の研究内容は問いませんので、興味のある研究室の教員にメールで連絡をとってください。面談や見学は大歓迎です!