研究紹介 Research

多様性起源学研究室(野崎研)で行っている研究内容を紹介します。
※現在改訂作業中です。

真核植物の多様性と進化を細胞・分子レベルで探る


 主に植物関係の藻類や原生動物を研究しています。特に単細胞~群体の「藻類」を研究している理由は「藻類を用いないと解き明かすことの出来ない生物学的な大課題」があるからであります。それは「メスとオスの起源」と「真核生物の誕生と進化」に関するものであり、当研究室は共にオリジナリティーの高い研究成果を挙げています。また、藻類の種分類に関しては世界に先駆けて比較形態と分子系統を組み合わせる手法を用いており、単細胞性緑藻類と車軸藻類で数多くの論文を出版しています。当研究室では世界の誰も使用していない独自の材料や方法論を用いて、世界の誰もが認めるような「多様性と進化」の研究をすることを目標としています。
 当研究室では真核植物の多様性と細胞レベルでの進化のしくみを明らかにすることを目指し、 種レベルの分類学的研究並びに細胞~遺伝子レベルの細胞進化学的な研究を行っています。 単細胞~群体性の緑藻類の分類と系統進化に関する研究を中心に据え、 緑藻から高等植物への進化系列の研究として車軸藻類の分類学と保全生物学、また、植物の誕生から緑藻に至る過程として、 ゲノム解析を基盤にした真核植物の起源と真核生物の大系統に関する研究を行なっています。 当研究室の特徴は、フィールドで採集したサンプルに基づく生きた培養細胞を重視していることであります。 研究方法も、フィールドでの調査から、光学・電子顕微鏡を使った細胞形態学、更に遺伝子を扱う分子系統学に加えて、 最近ではゲノム解析を基盤にした大系統の研究、オス特異的遺伝子 “OTOKOGI” を基盤とするオスとメスの進化研究を実施しています。
 変な生物がたまらなく好きな人で進化生物学や分類学に興味のある人々が集まる研究室です。そういう人は是非遊びに来て下さい!

Nakada et al. 2008, Mol. Phylogenet. Evol. 公開データ

真核植物の種レベルの分類学的研究

群体性ボルボックス目の有性生殖の進化の研究

オス特異的遺伝子 “OTOKOGI”からメスとオスの起源を探る
(Nozaki et al. 2006, Curr. Biol.)

新種 Pleodorina starrii (Nozaki et al. J. Phycol.)

車軸藻類の多様性保全に関する研究

真核植物の起源を探索する研究

“超”植物界(“Super” Plant Kingdom)の提唱と復権


Nozaki et al. (2007, Mol. Biol. Evol. )

世界初の真核生物ゲノム100%完全解読 (Nozaki et al. 2007, BMC Biology)