生命科学系グローバルCOE「生体シグナルを基盤とする統合生命学」は二年が経過し，折り返し地点となりました。2009年11月に開催された理学系リトリートも三回目を数えます。本COE拠点では，これまで横の繋がりが疎遠であった三つの部局（医学系研究科，分子細胞生物学研究所，理学系研究科）が，互いの連携強化により，より高いレベルの教育研究体制を確立し，世界で戦える力を養うことを目指しています。

すなわち，いかに互いの連携をスムーズに，そして強固なものにするかが，拠点としての成功の鍵のひとつとなります。そのためのプログラムのひとつが，リトリートです。普段の研究生活から少し離れた環境で，口頭発表やポスター発表を通じ，互いの研究を知り，討論する場となります。春に三部局全体で，秋には理学系だけで開催してきました。

リトリートで，もっとも重要だと考えられるのは，人脈の形成です。今はまだ研究者としてひよっこでも，いずれ世界への扉を開いて羽ばたいていくことになります。今結ばれているネットワークは，まさに世界への扉の前で結ばれているわけです。しかし過去二回の開催で見えてきたことがあります。日本人は交流が苦手だ！でも本当はもっと交流したい！今回は「学生交流会」を計画し，その中で交流が活性化することを目指しました。新しい交流は楽しい経験でした。良い交流が良い研究に繋がればと思います。

那須　信（生物科学専攻　グローバルCOE拠点形成特任助教）