東京大学グローバルCOE 生体シグナルを基盤とする統合生命学

リトリートを振り返って

生物化学専攻 D1 中村 貴紀

 10月25、26日の週末を利用して生物化学・生物科学合同リトリートが大磯で開催された。往路の電車の中で今回の要旨を読み返していると、酵母、線虫、脊椎動物、植物などを対象とした多分野に渡る研究発表が用意されていることを再認識し、普段の研究では触れる事のない話を聞けるのではないかと期待を膨らませて、リトリート会場へと向かった。

 実際に、発表を聞いてみると、私の研究分野であるシグナル伝達に関する研究発表も多く、多角的視点および検出方法など、今後の研究の指針として多いに参考になった。また、普段触れる機会の少ない植物学、人類学、発生学、遺伝学などの発表からも、研究対象は異なっても共通の生命現象を見出せたり、着眼点、実験方法を自身の研究に応用できたり、又は参考にできることに気づき、大きな収穫となった。

 私自身のポスター発表の折にも、様々な分野の方々から積極的に質問して頂くことができた。活発な議論をする中で、普段思いもつかない様な鋭い質問・提案を頂くことができ、今後の研究の方向性を見据える上で、非常に有意義な時を過ごせたと思う。また、実際に多くの聴衆の前で発表を行うことにより、説明不足な部分など、発表する上での改善点を見出せたと言う意味でも、大変良い経験になったと思う。

 研究室から離れ、大磯の潮風にあたりながらゆっくりと過ごせたからこそ、普段接することができない方々と、研究に限らず様々な事に関して議論し、自分の視野を広げることができたと思われる。

最後に、この様な合同リトリートを企画して下さった教授をはじめ、運営にご尽力頂いた先生方に、この場をお借りして厚くお礼申し上げます。