講義・実習概要
生物学は生命現象を対象とする学問です。鳥が飛ぶ、花が咲く、というような具体的な生命現象がまずあり、それを理解するために生物学があります。言い換えれば、どのような生命現象に興味をもつかが、生物学の出発点です。生物学科が行う学部教育では、このことを何よりも重要視しています。したがって、実習にもっとも多くの時間をあてています。学生は生物学科での学習において多様な生命現象に触れることができます。生物学科のカリキュラムは、人類学を主として学ぶA(Anthropology)系 と基礎生物学を主として学ぶB(Basic biology)系の2つのコースに、緩やかに分かれています。
進学内定後の教養学部第2学年Aセメスターでは、A系B系の区別はなく、遺伝学、分子生物学、進化生物学、人類生物学などの、基本的な生物学の科目が用意されており、学生は、興味に応じて科目を選択し履修します。また、生物化学科、生物情報科学科、化学科などで開講されている生物学と関連する科目を履修することも可能です。A系とB系のコース選択は、12月中旬に、希望を提出します。
3年生になると、主に午前中には講義、午後には必修科目である実習があります。講義としては、学科全体の共通科目(選択必修科目)の他に、A系とB系に独自の選択科目があります。これらの講義の他に、科学英語などの少人数による演習もあります。両系ともに、実習では、分子生物学や組織学などの生物学の基本的な実験技術を学びますが、A系の実習の特徴としては医学部との密接な連携による人体解剖実習があり、B系の特徴としては、附属臨海実験所や附属小石川植物園を利用した、動物や植物と直に触れあう実習があります。
4年生になると、理学部2号館、附属臨海実験所、附属植物園、総合研究博物館の各研究室に配属され、「生物科学特別実習I-III」に取り組みます。特別実習では、各研究室で与えられた特定のテーマを研究し、研究の進め方や実験技術を修得するとともに、セミナーにも参加し、文献の読み方を学びます。研究室の選択に際しては、3年次にどちらの系を履修したかにかかわらず、全ての研究室から自由に研究室を選ぶことが可能です。
臨海実習(3年生 5月)
臨海実習(3年生 5月)
人類学野外実習(発掘:3年生 9月頃)
人類学野外実習(霊長類観察:3年生11月頃)
植物科学野外実習II(4年生)
植物科学野外実習II(4年生)
植物科学野外実習II(4年生)