Lab. of Physiology Section- Kanda Group

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神田の異動に伴い、大気海洋研究所に移転しました。

Kanda Group

 

東京大学大気海洋研究所の生理学分野に准教授として着任しました。
引き続き、理学系研究科生物科学専攻の兼担教員として大学院生・ポスドクを募集しています。新しいラボの見学も歓迎です。

脊椎動物はで生まれ、そして繁栄しました。その中でも、最も種の上でも、数の上でも繁栄しているのは真骨魚類。真骨魚類の身体の制御メカニズムを理解することは、脊椎動物のシステムの一般性・適応進化を理解する強力な材料になります。

個々の細胞はバラバラの発現、活動をしているのに、個体としては結果として恒常性が保たれています。機械ならこのようなばらつきがあったら動かないでしょう。温度が変わると酵素の活性はバラバラに変わるのに、たとえばメダカは0度近くから30度を超える水温でも生きていられます。なぜでしょうか。

それを担う生物の持つ本質は、”生き物のもつ柔軟さ”。遺伝子発現レベル、細胞レベル、組織レベルでたくさんのフィードバックが存在していることを暗に示唆しています。これをつくるホルモン制御(個体レベル)・遺伝子進化(長い期間としての)について研究しています。

とくに、が制御する全身のホメオスタシス、生殖などの現象に着目しています。メカニズムを理解するのに最適なのは、やはり、遺伝子操作をはじめとするさまざまな手法が利用しやすい動物で、我々はメダカを用いています。メダカでわかったメカニズムから、進化を理解し、あるいは、海の魚での将来の応用利用のベースになっていきます。

現在の研究テーマ

  1. 魚の生殖・浸透圧調節等、視床下部・脳下垂体を介した神経内分泌学現象の制御メカニズム
  2. 家畜化された従順すぎる魚-彼らが失った遺伝子から繁殖・行動のメカニズムを解く-
  3. オスとメスで何が違う?-繁殖コストと行動積極性のバランスの違いを産むメカニズム-
  4. 遺伝子の柔軟性(パラログ同士の関係性)・・パラログの補償作用、ゲノム倍化と進化

※他にも新しいテーマがあるので、直接お問い合わせください。

 

 

手法
免疫組織化学、in situ hybridization、トランスジェニック、ノックアウト、パッチクランプ、Ca2+イメージング、定量PCR、行動実験

使用する動物は(主に)魚類です。
メダカがメインですが、状況に応じておもしろい特徴を持った生物、進化的に意義深い動物も使用しています(ゼブラフィッシュ、キンギョ、ピラニア、ヘッドアンドテールライトテトラ、アカヒレ、ブラインドケーブカラシン、Xenopus tropicalis/laevis、ハイギョ、ポリプテルス、バタフライフィッシュ、スポッテッドガーなど)。
大学院生・ポスドクの参画も随時募集しております。一緒に研究をしたいと思われた方、ご気軽に神田までご連絡ください。研究室見学も随時受け付けています。現行のテーマでもいいですし、面白いテーマの持ち込みも歓迎です。


新着情報

2019年1月1日
東京大学大気海洋研究所の生理学分野の准教授として着任しました。

2018年11月27日
脊椎動物の生殖を調節する神経内分泌機構の進化について考察した総説がリリースされました

2018年11月19日
小型魚類研究の本のチャプターとして、メダカを用いた脊椎動物生殖中枢制御メカニズムの研究内容・方法の詳説がリリースされました。

2018年1月7日
エストロジェン受容体発現細胞を可視化することで、神経回路を研究するアプローチした論文がリリースされました

2017年12月10日
Takahashi et al.,2016が、Endocrine societyによる2016-17の神経内分泌学で発表された論文の中で重要な論文として選ばれました。Thematic Issue: Neuroendocrinologyとしてまとめられています。

2017年11月19日
日本比較内分泌学会奨励賞をいただきました。
2017年10月19日
キスペプチンの未知の機能の同定、および魚におけるHPG軸制御の否定の論文がリリースされました

2017年6月
日経サイエンス8月号のフロントランナー挑むに取材していただきました。

2017年1月29日
”研究内容”のページを少しだけアップデートしました。
2016年9月21日
栄養と生殖の性差に関する論文がリリースされました

2016年8月28日
ゴナドトロピンとGnRHのノックアウトメダカを用いた進化に関する論文がリリースされました
実験医学にピラニアの話を書きました。別刷り希望はメールでご連絡ください。
2012年6月26日
サイトをオープンしました。

学会・研究会等参加予定

2019
3/9 動物学会関東支部
2018
3/21 動物学会関東支部
6/15 関西おさかな勉強会
7/7-12 AOSCE@シドニー
8/13-14 北海道大学(理)集中講義
8/16-17 第4回ユニークな少数派実験動物を扱う若手が最先端アプローチを勉強する
9/12-15 動物学会@札幌
11/9-11 比較内分泌学会@仙台
2017
3/20 動物学会関東支部
4/28 セミナー 城西大学
8/25-26 第3回ユニークな少数派実験動物を扱う若手が最先端アプローチを勉強する会@基生研
9/21-23 日本動物学会@富山
10/4-5 名古屋大学(理)集中講義
11/17-19 比較内分泌学会@奈良
2016
2/4 セミナー 大阪医科大学
2/4 シンポジウム サントリー
3/28 セミナー 帝京大学
6/21 Asia Oceania Society for Comparative Endocrinology in Korea (symposium talk, chair)
6/30 International Society for Fish Endocrinology in Sweden(oral)
8/12-13 第1 回 次世代生命科学の研究会@徳島大学(symposium talk)
8/20-21 小型魚類研究会@基生研
8/21-22 第2回ユニークな少数派実験動物を扱う若手が最先端アプローチを勉強する会@基生研(poster)
11月International Congress of Zoology in Okinawa, Japan (symposium talk, chair)

2015
12/11-13 日本比較内分泌学会 広島大会
12/2-4  分子生物学会  12/2ワークショップ 小型魚類解体新書
9/17-19 日本動物学会新潟大会
8/20-23 進化学会
8/18-19 第1回ユニークな少数派実験動物を扱う若手が最先端アプローチを勉強する会

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