研究内容

2.脳はどのように外界からの情報を「選択」「統合」「修飾」するのか?

私達はいわゆる五感を駆使して、時々刻々と変化する外界の状況を把握します。ところが、目や鼻など感覚器が受容した情報はそのまま脳内に送られるのではなく、「選択」「統合」「修飾」などの過程を経て、必要な情報だけが脳内に表出することがわかってきました。例えば私達は、複数の人が同時に同じ大きさの声で話していても、自分が会話をしている相手の言葉だけを聞き取ることができます(選択)。また、同じうなぎの匂いでも、空腹時と満腹時では、その意味が変化します(修飾)。私達は、遺伝子変異マウスやショウジョウバエ分子遺伝学を駆使して、「選択」「統合」「修飾」の神経基盤とその異常に伴う疾患メカニズム解明を行っています。

○キーワード○
感覚情報のゲート機構(sensory gating)
空間的注意(attention)
ADHD (注意欠陥・多動性障害)
価値判断
概日周期(サーカディアンリズム)
個体の栄養(エネルギー)状態
自発発火(spontaneous activity)
生体脳の神経活動レコーディング
2光子イメージング
ヴァーチャルリアリティー

【参考文献】

複数の刺激の組み合わせによるショウジョウバエの行動変化を評価するためのバーチャルリアリティー装置。ショウジョウバエは空気で浮かべたボール状に固定され、自由に歩くことができる。刺激として、コンピュータプログラムで作られた視覚刺激(ハエ前方の黒いディスプレイ)のほか、嗅覚、味覚、機械刺激を同時に与えることができる。ハエの歩行はボール後ろに設置された光学センサー(緑)によって記録され、同時にハエの頭、肢、羽の動きはビデオカメラ(ハエ直上・青)で記録できる。

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