東京大学グローバルCOE 生体シグナルを基盤とする統合生命学
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グローバルCOE国際交流:USCF Neuroscience Retreat参加報告書

理学系研究科 生物化学専攻 坂野研究室 竹内 春樹

1. 滞在日程:9月22日〜10月1日
2. 配属先:University of California, San Francisco
3. ホスト:Professor D. Julius
4. 内容及び所感:

 今回、グローバルCOE国際交流の一環で9月23日〜25日にかけて行われたUCSFのNeuroscience Retreatに参加させていただきました。このリトリートは、一年に一度、UCSF内の研究室間交流の促進、及び1st gradeの大学院生への研究室紹介を主な目的として行われるもので、朝から夕方まで教授陣の研究内容に関する発表を聴き、夜は大学院生のポスター発表を見るというまさに朝から晩までサイエンス漬けになるというものでした。リトリートではUCSFの研究の質の高さに驚かされると共に、論文でしか名前の知らなかった教授と昼食を取りながら気軽に話をすることができるといった普段なかなか体験することができないような貴重な経験をさせていただいたことが深く印象に残っております。

 リトリートの後は、ホストであるJulius教授のご配慮により複数の教授と1対1で話をする機会を設けていただきました。その中で自分達の研究に関する評価や、教授達の研究の内容、及び方向性などを聞かせていただき、非常に有意義な時間を過ごさせていただきました。

  今回の企画に参加して特に印象に残ったことは、UCSFでは研究室間の交流が非常に活発で、一つの研究目的に対して複数のグループが異なる角度から共同で取り組んでいるということでした。よくアメリカは個人主義の国で、個人個人が自由に振舞っていると言われています。確かに、個々の研究室レベルでは独創性の高い研究を行ってはいるのですが、大学全体での研究の方向性という観点では、日本以上に明確な目的を設定し、他とうまく連携を取りながら組織的に行っているような印象を受けました。日本と異なる研究環境に触れ、組織全体としての研究プロジェクトの方向性、及び共同研究の重要性について考えるようになったことが、今回得た大きな収穫の一つであると思っております。

 最後になりましたが、このように有意義な国際交流の実現にご尽力いただきました多羽田先生を始めとする多くの方々に深く感謝いたします。ありがとうございました。

Julius教授とUCSF campusにて
Julius教授とUCSF campusにて