東京大学大学院理学系研究科 生物科学専攻

Department of Biological Sciences
Graduate School of Science
The University of Tokyo

研究室・教員一覧 舘林研究室

EN

協力講座・併任教員(学内)/先端生物科学 舘林研究室 医科学研究所 分子細胞情報分野

研究課題

  1. 1. センサー膜蛋白質による浸透圧センシング機構解明
  2. 2. 環境ストレスに応答するシグナル伝達経路の解析
  3. 3. 細胞内シグナル伝達経路の特異性決定機構の解明

浸透圧センシング−細胞はいかに物理化学刺激を感知するか

高浸透圧環境に対する適応は,生物に共通した基礎的な生命現象である.しかし細胞が浸透圧を感知し,適応反応を起こす機構には不明の点が多い.我々は,酵母を材料に浸透圧ストレス応答の機構を解明すべく研究を進めている.環境ストレス応答を細胞内で制御する「ストレス応答MAPキナーゼ情報伝達経路」に焦点を当てて,酵母研究の最大の強みである遺伝学的手法に加え,生化学的,細胞生物学的な手法を駆使して,「高浸透圧を細胞がセンシングする仕組み」,「感知した情報を細胞内に適切に伝達する仕組み」を分子レベルで解明することをめざしている.前者の高浸透圧感知に関しては,高浸透圧センサーを発見するとともに,このセンサータンパク質と協調的に働く四回膜貫通型タンパク質が二次元六角格子状構造をとり,高浸透圧センシングのプラットフォームとなることを見いだしており,その作動機構を精力的に解析中である.