細胞が集団として動き,パターンを作ることは生き物の最も根幹的な性質の一つであり,その原理を解き明かすことで生命の本質に迫れると期待されます.その際に鍵となるのが,変形や運動を駆動する「機械的な力」と,組織を区画化する「モルフォゲンなどの化学パターン」です.私たちの研究室では,機械的な力とモルフォゲンによる多細胞秩序形成原理を解き明かすことを目指しています.この目的を達成するために,実験生物学と統計・データ解析,物理学を統合した学際的アプローチを採用しています.個体発生を司る「力学」と「化学パターン」の両方に独自の技術で迫ることができる,世界的に見ても珍しい研究室です.研究室の運営にあたり,各人の得意技術を生かした柔軟な研究テーマ設定を心がけています.生き物のかたちやパターンが好き,生き物を観察するのが楽しそう,物理や統計と生物を組み合わせてみたいなど,ちょっとでも引っかかるものがあれば,気軽にコンタクトしてください.