東京大学大学院理学系研究科 生物科学専攻

Department of Biological Sciences
Graduate School of Science
The University of Tokyo

研究室・教員一覧 大橋研究室

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基幹講座/生物学講座 生物学科・A系/人類学分野 大橋研究室 ヒトゲノム多様性

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大橋 順 教授

中 伊津美 特任助教

研究課題

  1. 1. ヒトの集団史(日本人およびアジア系集団の起源,移住,混血)
  2. 2. ヒトの遺伝子・ゲノム領域に作用した正の自然選択
  3. 3. 熱帯感染症(マラリア,デング熱)とヒトの遺伝的適応・共進化
  4. 4. ヒトの体型・脂質代謝・皮膚色と関連する多型

ヒトゲノムの多様性からヒトの進化過程を探る

ヒトゲノム中には,一塩基多型,挿入・欠失多型,数塩基単位の繰り返し多型,1Kbp以上の長さをもつ塩基配列のコピー数多型が数多く存在する.最近のDNA配列解析技術の飛躍的進歩によって,全ゲノム(全遺伝情報)レベルでその多様性を調べることができるようになった.ヒトゲノムの多様性から,われわれの祖先が経験したイベント(自然選択,集団分岐,混血,移住,集団サイズの変化など)を推測することができる.また,ヒト表現型の個体差は,遺伝的な違いと環境の違いとによって生じるが,表現型と関連する多型を調べることで,その多型の機能的重要性や進化的意義を考察することもできる.当研究室では,フィールド調査,実験(ゲノム多様性解析),理論研究(統計解析,数理解析,コンピュータシミュレーション) を通して,ヒト進化史の理解と,遺伝的多様性が表現型の多様性に与える影響の理解を目指している.

  • 47都道府県の遺伝的構造