東京大学大学院理学系研究科 生物科学専攻

Department of Biological Sciences
Graduate School of Science
The University of Tokyo

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基幹講座/生物学講座 生物学科・B系/動物学分野 久保研究室 細胞生理化学

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研究課題

  1. 1. ミツバチの社会性行動を司る分子・神経基盤の解析
  2. 2. ツメガエル幼生の尾再生の分子機構の研究

生命現象の多様性から根源的な生命原理の理解を目指す

生命現象の多様性に着目した研究から根元的な生命原理を理解する研究を指向し,世界をリードできる次世代の研究者の育成を目指している.現在の研究課題は以下の通りである.1.(河野,久保担当)ミツバチは高度な社会性行動を示す.これまでに,ミツバチ脳の高次中枢(キノコ体)を構成するケニヨン細胞には,遺伝子発現プロファイルが異なる3つのサブタイプが存在することを明らかにした.現在は,ゲノム編集を用いたサブタイプ選択的に発現する遺伝子の機能解析や,行動様式が異なる他昆虫種との比較による行動進化の脳神経基盤の解析を行っている.2.(深澤,久保担当)両生類であるツメガエルの幼生(オタマジャクシ)は尾を切断しても機能的な尾を再生できる.器官再生においては,創傷を引き金として創傷部にその後再生器官を形成する源となる増殖細胞集団(「再生芽」)を形成することが特徴で,この創傷後の応答機構が両生類に高い再生能をもたらしていると考えている.現在は,尾切断から増殖細胞誘導・再生芽形成に至るシグナル経路の解析,また尾切断時に起きる免疫応答のうち再生芽形成に促進的な免疫機構/再生芽を守るための免疫寛容の成立機序の解析を行っている.

  • ミツバチのキノコ体を構成するケニヨン細胞サブタイプ

  • 免疫抑制剤処理で再生した不応期幼生の尾