38億年前に誕生した生命は,以来連続して存在し,現在も我々の体の中で生きている.個体を構成する細胞の大部分は,時間と共に老化し死んでいくが,それでも生命が途絶えることがなく維持されてきたのは,死なない,あるいは死ににくい細胞が存在するためである.その代表例は「生殖細胞」や「幹細胞」でこれらは新しい細胞を作り出し,その個体を生涯,あるいは世代を超えて維持し続ける.死なない細胞と他の大多数の老化して死んでいく細胞とはいったい何が違うか?この問題を解明すべく,当研究室では遺伝情報「ゲノム」の維持機構に着目して研究している.