東京大学大学院理学系研究科 生物科学専攻

Department of Biological Sciences
Graduate School of Science
The University of Tokyo

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生物情報科学科 笠原研究室 生物情報科学科

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研究課題

  1. 1. グラフゲノムを用いた「高速で」「解る」ゲノム解析アルゴリズム
  2. 2. 「速さ」より「早さ」を追求する並列計算ミドルウェアの開発
  3. 3. 生成AIを用いた研究活動支援と自動化
  4. 4. 1-3 を実際に用いた個別のゲノム解析

「大きさ」と「早さ」のゲノム科学

ゲノム解読コスト低下により何十万人ものヒトゲノムが配列解読されている.従来は1本のヒトゲノムを基準配列として用いたが,ヒトゲノムには大きな多様性があり基準ゲノムが1本では大きな問題がある.我々は,多様な遺伝的背景を持つ多くのゲノム配列を偏りなく効率的に解析するために,多様な領域を分岐させ保存されている配列を合流させた「グラフゲノムjを用いるアルゴリズムを研究している.大規模ゲノム配列解析には並列計算が必須であり,並列計算では速さが至上命題とされる.しかし,速い計算プログラムの開発には多くの時間を要する.自然科学では「発見は一度きり」であり,ゲノム解析では9割のプログラムは1度しか実行しない.このため「並列計算プログラムの開発と1回の実行」を速くする「早い」並列計算手法を研究している.また,作った道具を用いて個別のゲノム解析も行っている.早さを追求するために,最近では生成AIを用いた研究活動の一部自動化や支援を行う技術も開発しはじめている.プログラミングに腕の覚えのあるゲノム好き求む!
  • ゲノム解析アルゴリズムとグラフゲノム