RNAの構造・相互作用の予測,RNA配列設計などを,確率モデルや深層学習を用いて取り組んでいます.RNA2次構造解析では,修飾塩基を含むRNAの構造・相互作用を予測するための手法を開発しています.RNA配列設計では,微生物による物質生産,mRNAワクチンなどをターゲットに,動的計画法とその微分,深層学習を駆使してRNA配列設計を行い,実験研究者との共同研究でその最適化と検証を行っています.研究室では,学生自身が興味を持つテーマを掘り下げ,研究室内外のメンバーとの議論を通じて研究を進めていく方式を取っています.数理モデルに基づいたオリジナルのソフトウェアを開発することが私たちのやり方です.他者のソフトウェアも利用しますが,そのソフトウェアの背後にあるアルゴリズムや理論を認識せずにブラックボックス化したソフトウェアを利用することはありません.情報生命科学は,情報学を用いて生命現象の本質に迫ろうとする学問です.今後は,従来の情報学,生物学の枠内に縛られない新しい問題意識による研究が必要とされていると考えています.