日時: |
2025年7月11日(金) 16:50-18:35 |
場所: |
理学部2号館201号室 |
演者: |
大橋 順 先生(ヒトゲノム多様性研究室) |
演題: |
古代DNAとゲノム多様性から探る現代日本人の集団史 |
主催: |
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共催: |
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後援: |
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要旨
現代日本人の成立過程は、先住の縄文人と大陸からの渡来人との交雑によって形成されたとする「二重構造モデル」によって最もよく説明される。縄文時代は約1万6500年前に始まり、狩猟採集を基盤とする非農耕的な生活様式と、縄文土器に代表される独自の物質文化に特徴づけられる。この時期、日本列島はユーラシア大陸と地理的・文化的にほぼ隔絶されており、縄文人は長期間にわたり独自の文化的・遺伝的特性を保持していた。その後、弥生時代の開始とともに大陸由来の渡来人が列島に到来し、水稲農耕などの新たな技術や文化要素をもたらした。近年のゲノム解析により、渡来人の主な起源が朝鮮半島にあることが示されている。本セミナーでは、縄文人、弥生人、現代日本人におけるゲノム多様性データに基づき、現代日本人集団の形成過程を集団ゲノム学的観点から考察した我々の研究成果を紹介する。
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<今度の予定>
7月 18日 森田 航 先生