【5/2】人類学演習・談話会『縄文人の形態変異』
2025.05.01
日時:5月2日(金) 16:50-18:35
場所:理学部2号館201号室
演者:近藤 修 准教授(形態人類学研究室)
演題:縄文人の形態変異
要旨
埴原和郎の『日本人起源に関する二重構造モデル』によると、日本人は縄文人を基層集団としたうえに、大陸からの渡来系のひとびとが混血していったという構造をもって成り立っている。縄文人を含めた日本人の成り立ち、アジアに拡散したホモ・サピエンスのなかでの位置などについては、頭蓋形態を利用した系統分析が先行し、ゲノム解析が検証、あるいは新たな仮説が提示されるようになってきている。一方で、古人骨の骨格形態には、系統関係以外の様々な情報が含まれており、これらの環境によって変化する形質を調べることにより、集団の生活や適応を考えることが可能である。すなわち、縄文人骨の形態の違いと、環境や生業の違いや時代変化との対応を考えることにより、縄文人の暮らしや縄文文化をより深く考えることが可能である。これまで主として地域差と時代差に分けて比較分析されてきた研究をレビューしたいと思う。
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<今度の予定>
5月 9日 Kiriakos Chatzipentidis(井原)
16日 安陪 大治郎 先生(荻原)
23日 五月祭準備のため休講
30日 講義なし
6月 6日 田村 光平 先生(小金渕)