維管束形成の制御に関与するCLEペプチド

<図の解説>
CLEペプチドは12または13アミノ酸からなるペプチドホルモンであり、植物の形態形成の制御において重要な役割を果たしている。維管束形成においても、CLEペプチドの1種であるTDIFが維管束幹細胞の維持に不可欠な細胞間相互作用因子であることを当研究室で明らかにしてきた。更に我々は、ペプチド投与実験からCLE9/10を含むCLEペプチドに根の原生木部形成を阻害する活性があることを見出した。図は、これらペプチドの受容体の変異体clv2の根の維管束構造を示している。ペプチド投与時とは逆に、この変異体では、異所的な原生木部道管(赤)が形成されていることがわかる。他のペプチドや受容体が維管束形成の異なる局面を制御している可能性も考えられるため、我々は維管束形成過程で特異的に発現するリガンド、受容体に着目し、機能の解析をおこなうことで、維管束形成の制御機構解明につなげたいと考えている。
撮影:近藤侑貴