生体情報学研究室は,前身の動物学教室第三講座の創設以来,神経系と内分泌系を主な対象とした研究を国際的にリードしてきた長い歴史を持つ.我々は,生体情報システムとしての神経系・内分泌系を動物学的視点から包括的に理解すべく,多様な実験系と技術を駆使して分子から個体までのレベルを扱う動物学の独創的研究分野の開拓を目指している.
〜神経系・内分泌系の生体情報を分子から個体までのレベルで理解する〜
《研究の内容》
動物は様々な外界の環境変化に対して,内分泌・自律機能や性行動等の本能行動を柔軟に適応させる能力を備えている.こうした動物のしなやかな適応を可能にするのが生体情報システムとして協調的にはたらく神経系・内分泌系である.我々は,このような生体情報システムの適応的情報処理において,脳内の様々なペプチドニューロンが,神経系・内分泌系を協調的に調節する重要な鍵を握ると考えている.環境の変化は各種の感覚入力として脳に入り,ペプチドニューロンを中心として形成される神経回路により情報処理されて,適応的な神経・内分泌機能や本能行動を発現させる.我々は,これを可能にする生体情報システムのメカニズムと,生物の長い歴史のなかでそれが進化してきたしくみを解明することを目指して,分子から行動レベルまでの生物学的階層すべてを視野に入れた研究を推進している.そのため,それぞれの研究目的に最適な実験動物として主に小型魚類(メダカ,マミチョグ,ドワーフグーラミー等)を用いた新たな実験系を開発し,多角的かつ先端的な神経科学的手法を駆使する研究を展開している.
メダカ飼育水槽室 |
マミチョグ飼育水槽 |
ドワーフグーラミー飼育水槽 |
電気生理学学実験室 |
イメージング・電気生理実験セット |
顕微鏡室 |
イメージング(倒立顕微鏡) |
ディスカッションルーム (教授室) |
クリオスタット |
細胞培養室 |
分子生物学実験室 |
行動実験水槽 |
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