2010年11月6〜7日に第4回理学系生命科学研究室・教育／研究交流会（理学系リトリート）が開催されました。生命科学系グローバルCOE「生体シグナルを基盤とする統合生命学」は，医学系研究科，分子生物学研究所，理学系研究科の三つの部局からなり，これらの部局が一体となった教育研究体制を築くことを目指しています。

COE拠点の重要な活動のひとつとして，春と秋に研究交流の場としてリトリートが開催されています。春には三つの部局全体で開催されるのに対し，秋には理学系研究科のみで神奈川県大磯にて開催されるのが恒例となってきています。理学系研究科には，生物化学，生物科学の両専攻が属していますが，秋のリトリートは普段交流する機会の少ない両専攻が密接に議論できる場となっています。

本年度は，生物科学専攻から94名，生物化学専攻から51名で，計145名が参加しました。前回好評であった「学生交流会」を引き続き行い，さらに大学院生と若手研究者を対象とした新しい試みが二つ加えられました。「分野交流シンポジウム」と称された口頭発表では，自身の研究の展望までを大胆に語っていただきました。 また，ポスター発表者には，ポスターを口頭にて紹介していただく場を設け、好評を得ました。 それぞれの試みにより，リトリートに新鮮味が加えられ，研究交流が活発化されたことと思います。来年はグローバルCOEの最終年であり，節目の年となります。近年の不況の折，予算の見直しなどにより，今後の開催は困難になっていくことが予想されます。しかしながら，理学系研究科生命科学系の両専攻が連携を強化することは，人脈を形成することを通じて目先の研究成果以上のものを産むと考えられます。 今後とも継続して開催されるように期待したいと思います。

山田　康嗣（生物化学専攻　特任助教）

研究発表の様子