東京大学グローバルCOE 生体シグナルを基盤とする統合生命学
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2008年1月開催UCSF Developmental Biologyリトリート参加報告書

理学系研究科 生物化学専攻 坂野研究室 岸下奈津子

 今回私は、サンフランシスコ北部で週末1泊2日の日程で行なわれたUCSF Developmental Biologyプログラムのリトリートに参加させて頂きました。リトリート後も、自分の興味のある研究室のラボ・ミーティングに参加したりPIに直接お話を伺うことができて、更にUC Berkeley、Stanford大学の研究室を訪問する機会にも恵まれました。非常に充実したスケジュールでとても貴重な体験になりました。

 UCSFのリトリートでは、PIや院生の発表が次々に行なわれて、同じDevelopmental Biologyプログラムの研究室とはいえ研究対象の生物や研究手法などが大きく違っていました。印象に残っているのは、それぞれのPI/研究室が自分の得意分野や手法でユニークな研究を実践していることでした。更に研究室を見学させていただくと、研究室間を区切る壁や仕切りが無く他の研究室の人たちが実験している姿が見通せるようになっていて、日常的に人の交流が盛んになり研究にも良いのではないかと感じました。実際UCSFでは他の大学に比べて共同研究が特に盛んだそうです。

 今回のリトリート参加・研究室訪問で強く感じたことは、例えばアメリカで研究をしたいと考えた時、自分の長所を生かして自信をもって研究することが大切だと思いました。得意なことをアピールし実際に成功させることが出来れば、その先に大きなチャンスが待っているのだと実感できました。私がお会いしたPIの中には、若くして自分の研究室を持っている人たちがいて、学生と一緒になって情熱的に研究に取り組んでいるように見えました。また、PIの中にも研究がユニーク過ぎるためか研究意義が理解されにくいような人がいるように感じましたが、皆自分の研究に自信をもって進めているように見えて頼もしく思えました。

 最後に、今回のUCSFリトリート参加・研究室訪問の機会を与えてくださいました多羽田先生、UCSFのKornberg教授、指導教官の坂野先生に深くお礼を申し上げます。また、他にも色々な面でお世話をしていただいた東大やUCSFの方々に感謝を申し上げます。将来を考える上で今回の経験は非常に刺激的で為になりました。今後は今回学んだことを日常で少しずつ生かして、大きな目標をもって努力していきたいと思います。