東京大学グローバルCOE 生体シグナルを基盤とする統合生命学
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参加報告書

分子細胞生物学研究所核内情報研究室 木村周平

 今回、私はUCSFリトリートに参加させていただきました。その報告をさせていただきます。

1月11日から12日まで2日間、Developmental biology meeting として、UCSFの各研究室の研究内容についての貴重な発表を聞くことができました。
各研究室が様々なモデル生物を用いて、様々な手法で生物の発生の謎解きに迫っており、非常に勉強になりました。

 その中でも特に印象に残ったのはKatja Bruckner先生とEric Rulifson先生の発表でした。どちらもショウジョウバエの研究をしておりましたが、それぞれヒトの血液と膵臓のモデルとして研究しており、その実験戦略の巧みさに感心いたしました。ヒトのモデルとなる事をショウジョウバエで確立したうえで、それにショウジョウバエの遺伝学で優れているスクリーニング系を組み合わせることで、ヒトの研究だけではみつからない新しい物を見つけるという、非常にモデル生物を使う上でお手本となる実験をしておりました。

  また、コーヒーブレークや食事の時に、多くのUCSFのポスドクや学生の方と、交流することができ、普段の研究生活では味わうことができない新鮮な空気を感じることができました。

 リトリートの後は私のホストラボであるHolly Ingraham先生のラボを見学させていただきました。ラボはMission bay campusにあります。Holly先生には自分の研究についてdiscussion していただきました。私のおぼつかない英語で、大変ご迷惑をおかけしたかもしれません。その後、研究室内を案内していただきました。実験施設は日本もアメリカもそんなに大きな差はないのかなあと思いました。(一部しか見ておりませんが。)Holly先生のラボではマウスの他に、ゼブラフィッシュを研究しており、ゼブラフィッシュの飼育室も見学する事ができました。研究室には様々な国籍の研究者が集まっており、非常に刺激になりました。

 全体として、研究面で様々なインスピレーションを受けることができ有意義なリトリートでした。反省点としては、コミュニケーションをもっと積極的に取るべきであったと思っております。英会話の重要性を改めて感じました。以上です。