東京大学グローバルCOE 生体シグナルを基盤とする統合生命学
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Developmental Biology Retreat 参加レポート

医学系研究科 分子病理学講座 川崎京子

 私は、COE国際交流プログラムの一環で2008年1月11日-12日に行われたカルフォルニア大学サンフランシスコ校のDevelopmental Biology Retreatに参加させていただきました。また、私はアメリカ留学を希望しておりましたので、Retreat参加後はいくつかのラボを訪問し、job interviewをさせていただきました。非常に有意義な旅となりましたので、ここに報告いたします。

 サンフランシスコに到着した翌日、サンフランシスコより車で1時間ほど北上し、Marconi Conference Centerへ移動しました。広大な敷地にミーティング施設やロッジなどが建てられており、自然のあふれる素晴らしい施設です。この場所で1月11日午後よりRetreatは始まりました。1日目の午後9時までと、2日目の昼まではPIやポスドク(中には学生もいました)の口頭発表が行われ、1日目の午後9時よりポスター発表が行われました。私たち日本からのメンバーはポスター発表を行い、UCSFのPIとディスカッションをさせていただきました。私の研究と関連する発表が数多くあり、また自分の研究に対しても質問や意見を頂くことで大変勉強になりました。特に刺激を受けたのは、彼らのプレゼンテーションの方法です。発表者は完全に聴衆の方を向き、身振り手振りを交え説得するように発表していました。それは、PIだけでなく学生も皆同様です。おそらく話し方一つで、その研究への興味は大きく変わるのではないかと思います。プレゼンテーションがあまり得意ではない私にとってこれは非常に大きな収穫でした。そして、ラボ間での情報交換が、お互いの研究をより発展させるために必要であるということを実感いたしました。

 Retreatが終了した翌日の日曜日は1日休日ではありましたが、翌日からのjob interviewに備え自分のプレゼンテーションの準備に時間を充てました。

 14日には、Mt. Zion campusにあるDr. Akhurstのラボ、翌15日にはMission Bay campusのDr. Stainierのラボを訪問しました。どちらのラボの方々も私を優しく迎えてくださり、また私の研究に対しても様々なアドバイスをくださりました。プレゼン後は、ラボのポスドクそれぞれと話をする機会を設けていただき、研究のこと、生活のこと、将来のことなど色々な話を聞くことができました。

 16日は、サンフランシスコを離れロサンゼルスに向かいました。UCLAでのjob interviewのためです。ロサンゼルスはサンフランシスコとは街の印象が全く異なりました。ほとんどの人が車で移動するため、歩行者がいないのです。一人での行動だったため危険が生じるといけないと思い、移動には細心の注意を払いました。

 17日は、UCLAのInflammatory Bowel Disease CenterにあるDr. Imのラボを訪ねました。Dr. Imは以前に私と同じ分野での研究をされていたため、大変興味をもっていただくことができました。ここで3つのラボでのjob interviewの予定を全て終了し、18日午前、ロサンゼルスより日本に帰国いたしました。

 今回のアメリカ滞在は、他の国際学会の参加とは全く異なるものを収穫できた、非常に有意義な時間でした。後日、job interviewをしていただいた先生方から連絡もあり、留学先も無事に決定しそうです。このような素晴らしい機会を与えてくださったCOE、プログラム参加に尽力をつくしてくださった多羽田先生、そしてUCSF、UCLAでお世話になった方々に深く感謝いたします。