東京大学グローバルCOE 生体シグナルを基盤とする統合生命学
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2009 UCSF Developmental Biology Retreatに参加して

分子細胞生物学研究所 宮島研究室 鬼塚和泉

 UCSFリトリートの前に、東海岸メリーランド州にあるNIHを訪問し、2日間滞在しました。1日目は現在NIHでポスドクをしている宮島研OBにラボとNIH全体を案内していただき、2日目にはポスドク先として希望するラボでインタビューとセミナーをさせていただきました。出発前に宮島研で何度も練習した甲斐あって、本番のセミナーはたくさんの質問とコメントをいただきながら進行し、非常に密度の濃いものとなりました。セミナー後はラボメンバーはもとより隣のラボのスタッフまで、全員と20分程度ずつ個人面談する予定が組まれていました。忙しそうなスタッフも快く時間を割いてくださり、短い時間ではありましたが一人一人とお話することで、どんな人がいるのかが分かって非常に有意義な時間でした。

  翌日ワシントンからサンフランシスコに移動し、UCSF Developmental Biology Retreatに参加しました。参加者は50060名ほどで、一日目は午後から夕食まで10人のトークが続きました。夕食後は他大学からの招待演者のトークがあり、その後22:00頃ポスターセッションが始まり、24:00頃適当にお開きになりました。自分のポスターは合計506人の人に説明を聞いてもらうことができました。残念ながら他のポスターを見に行く時間は持てませんでした。

  翌日も朝から昼まで10人のトークがありました。演題は材料、モデル生物、実験系などいずれの面でも様々で、多様な系を用いて研究に携わる人たちが多面的な視野からセッションを作っていることがこのリトリートの良さであり、また目的の一つなのだろうと感じました。東京大学のCOEリトリートもそうですが、リトリートというのは、目的も形式も学会とは全く異なる意味合いを持ち、学生にとって非常に意義深いイベントであると改めて感じました。

 リトリート後はUCSFのDidier Stainierラボ、Takashi Mikawaラボ、Rosemary Akhhurstラボおよびスタンフォード大学のWeissmanラボ、Karl Sylvesterラボなどを訪問しました。この中には普段のラボミーティングに参加させてもらえたラボもありました。また、PIとの面談とは別にポスドクの方とも個別にディスカッションさせてもらうなど、多くの人々との出会いがあり、貴重な体験となりました。特に、自分のデータに興味をもってもらえるのではないかと思っていたPIと実際にアポイントをとって面会でき、さらにデータにおおいに興味を持ってもらえた経験は、かけがえの無い大きな収穫に感じられました。今後も面白いデータを出してディスカッションして貰いにその方を尋ねて行きたいと強く思います。今回の旅で培ったこういった人々とのつながりを今後も是非大事にしていきたいです。

 今回このような貴重な機会を与えていただきまして、関係者の方々と、大学や研究室を案内してくださった現地の方々に深くお礼申し上げます。同時に、日頃の実験や発表練習などを通して日々ご指導くださる宮島研の皆様に深く感謝いたします。