第976回 生物科学セミナー

植物体内のレドックス制御を可視化する

久堀 徹(東京工業大学)

2014年05月28日(水)    16:40~     

植物のレドックスタンパク質のプロテオミクス解析 1)が実現して以来、「レドックス」が様々な生理現象の調節等に重要な役割を果たしていることが明ら かにされてきている。一方で、「レドックス」を定量的に評価する手段がまだ充分には確立されていないため、定性的な議論に留まっていることは否め ない。私たちは、レドックス現象を「可視化」2),3),4),5)することで、細胞がどのよ うな状態にあるときに、どのように制御されるのかを解明しようとしている。 今回の講演では、これまで私たちの研究室で開発した技術とその成果を紹 介し、これからどのようなことに応用できるかを展望したい。


参考文献
1) Motohashi K. et al. (2001) Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 98, 11224-11229 2) Kim Y. et al. (2011) J. Biol. Chem. 286, 9071-9078
3) Hara S. et al. (2013) Biochim. Biophys. Acta 1830, 3077-3081
4) Hara S. et al. (2014) Front. Plant Sci. 4:508
5) Yoshida, K. et al. (2014) Plant Cell Physiol. in press