人類学演習/人類学セミナーⅠ・Ⅱ(人類学談話会)

言語変化を統計学的観点から考える

小野原 彩香(同志社大学文化情報学研究科)

2015年01月09日(金)    16:40-18:10  理学部2号館323号室   

言語がどのような要因によって変化するかという問題については、様々な議論がなされてきた。それらの議論の中で、言語変化の要因は、言語内的( language-internal ) な要因と言語外的(language-external )な要因に分類できるという考え方が確立されている。
また、言語学分野における統計学の有用性は、Zipfによるテキスト中の単語の出現頻度と順位に関する法則の発見や、Swadeshによる言語年代学(Glottochronology )など、早くから議論されてきた。しかし、言語変化の要因について、統計学的手法を導入し、何かしらの知見を得る方法は、現在でも十分な議論があるとはいえない。
本発表では、言語変化の要因の議論を紹介しながら、統計的手法を用いることで、言語変化の要因や変化の条件といった問題にどのようなアプローチが出来るのかについて、具体例を挙げつつ紹介する。