人類学演習/人類学セミナーⅠ・Ⅱ(人類学談話会)

アジア人集団で作用した最近の正の自然選択

大橋 順 准教授(理学系研究科生物科学専攻 ヒトゲノム多様性研究室)

2014年12月12日(金)    16:40-18:10  理学部2号館323号室   

出アフリカ以降、世界中に拡散した現生人類の祖先たちは、各地域で新たな環境に適応しながら進化してきた。最近のヒトゲノム多様性研究によって、アジア人やヨーロッパ人の祖先集団において、強い正の自然選択が作用した遺伝子・ゲノム領域が明らかになってきた。本セミナーでは、ヒトゲノム中にみられる最近の正の自然選択の痕跡を検出する手法と、有利な対立遺伝子の選択強度や誕生時期を推定する手法について概説し、アジア人集団で作用した正の自然選択について調べた我々の研究成果を紹介したい。