人類学談話会

東アジアにおける植物の栽培化と農耕の起源

那須 浩郎(総合研究大学院大学 先導科学研究科 生命共生体進化学専攻)

2014年11月07日(金)    16:40-18:10  理学部2号館 402号室   

農耕のはじまりは、人類史において大きな転機のひとつです。狩猟採集社会から農耕社会への転換がなぜ起きたのか、この問いに答えるためには、様々な分野からのアプローチが必要です。植物考古学では、遺跡から出土する植物を直接調べて、いつ、どこで、どのように植物の栽培化(ドメスティケーション)が起こり、どのように栽培植物に依存する社会、すなわち農耕社会へと転換したのかを実証的に明らかにしていきます。本セミナーでは、私たちの暮らす東アジア地域で起きた植物の栽培化と農耕化の過程を最新の植物考古学のデータをもとに探っていきたいと思います。