第1012回生物科学セミナー

生細胞内の生理機能を探る光分析技術

小澤 岳昌 教授(理学系研究科化学専攻)

2014年12月01日(月)    16:40-18:10  理学部2号館 講堂   

動物個体内ではたらく「生体分子の機能および動態」を詳細に解析する分子イメージングは,基礎生命科学の新たな基盤技術として大きな期待が寄せられている.このイメージング技術は,生きた細胞内におけるタンパク質の局在や動態,細胞内小分子の濃度変動,タンパク質間相互作用など,これまで細胞をすりつぶして解析していた生命現象が,リアルタイムにイメージングできる大きな利点を有している.本発表では,蛍光・発光タンパク質の再構成法について概説し,タンパク質間相互作用や酵素活性など,細胞内シグナルの新たなイメージング技術,ならびに細胞機能の光操作について,最新のデータを交えて紹介する.
参考文献
Advances in fluorescence and bioluminescence imaging. T. Ozawa, H. Yoshimura and S.B. Kim, Anal. Chem., 85, 590-609 (2013).