濡木研公開ラボセミナー

空間捕捉によるタンパク質の構造・機能制御および高効率構造解析

藤田 誠 教授(東京大学大学院工学系研究科応用化学専攻)

2019年07月22日(月)    14:00-15:00  理学部1号館中央棟 340号室   

大きさが数ナノメートルを超える空間を一義構造体としてつくる手法は、もはや我々が手がけてきた「配位結合駆動の自己集合」のみで、この先の「到達不可能であった人工空間」で広がる世界はすべて未踏化学である。我々は、そこで繰り広げる化学として「タンパク包接」を掲げ、人工空間内でのタンパクの新機能の創出や構造生物学にまで波及する新しいライフサイエンス技術の開拓をめざしている。具体的には、タンパクの機能や構造制御とともに、NMRやX線技術を組み合わせたタンパクの新しい構造解析手法の創出を行なっている。セミナーでは,人工ケージへのタンパク質包接,機能改変,シャペロン効果,構造情報取得に関する予備的な成果を紹介する。