人類学演習Ⅲ/人類学セミナー3

オセアニアヒト集団における混血と適応

一色 真理子 さん(東京大学 大学院理学系研究科 ヒトゲノム多様性研究室)

2019年06月28日(金)    16:50-18:35  理学部2号館 201号室   

 オセアニアへのヒトの移住は大きく二回に分けられる。約5万年前の現在のパプアニューギニアの先住民やオーストラリアアボリジニの祖先集団によるニアーオセアニアへの移住と、約3000年前のアジア起源のオーストロネシア語話者集団によるオセアニア全域への移住である。近年の遺伝学的研究から、この2つの祖先集団が移住の過程で混血したことで、現在のオセアニアの集団が形成されたことがわかってきた。我々は、混血がオセアニアのヒト集団の適応に影響を与えたのではないかという仮説を立て、ポリネシアおよびソロモン諸島のヒト集団に対し、全ゲノムデータを用いて研究を行なってきた。その結果について報告する。

<今後の予定>
 7月 5日 Dr.R. Mace & Dr.R. Sear
 ※公開シンポジウム「ALE 」内で開催(4階大講堂)
   12日 渡部 裕介 さん (今学期最終)