人類学演習Ⅲ/人類学セミナー3

ヒトの寒冷環境への遺伝的適応と生活習慣病

中山 一大 先生(東京大学 大学院新領域創成科学研究科 先端生命科学専攻)

2019年05月31日(金)    16:50-18:35  理学部2号館 201号室   

 本来は暑熱環境に適応した生物であったヒトが、高緯度地域にまで活動範囲を拡大できた理由の一つに、寒冷環境へ遺伝的に適応できたことが挙げられる。我々は、ヒトの寒冷適応形質の進化に寄与したゲノム多型を探索し、現代人の各種疾患、特に肥満などの生活習慣病の感受性形成に与えた影響を計り知るための研究を進めてきた。最近は、ヒトの重要な熱産生装置の一つである褐色脂肪組織について、その活性の個人差の遺伝的背景を解明するためのゲノムワイド関連解析にも着手しているので、それらの概要について報告したい。

<今後の予定>
 6月 7日 松村 秋芳 先生
   14日 沓掛 展之 先生
   21日 Dr. Mercedes Okumura

※前回、Dr. Mercedes Okumuraの講演日を6月14日とご案内しましたが、21日の誤りです。
 修正致します。