人類学演習Ⅱ/人類学セミナー2

現代日本人の寒冷環境下での生理反応とその多様性

西村 貴孝 先生(長崎大学大学院医歯薬学総合研究科 公衆衛生学分野)

2018年11月09日(金)    16:50-18:35  理学部2号館 323号室   

 現生人類は出アフリカ後、急速に世界中に拡散した。その拡散は氷河期の中で行われ、過酷な環境の中、世界中に生息域を拡げた。従って、その過程において寒冷環境への適応は必須であったといえる。亜北極地域にはイヌイットのように特徴的な寒冷適応を獲得した集団が存在するが、現代日本人においても、寒冷環境への生理的反応は多様であり、いくつかの適応型が存在すると考えられる。本講義では、主に現代日本人の寒冷環境への適応能力とその多様性、遺伝的背景について、産熱反応とゲノム解析から明らかになってきたことを紹介する。

<今後の予定>
 11月16日 澤野 啓一 先生
   23日 祝日・休講
   30日 佐々木 智彦 先生
 12月 7日 松本 晶子 先生