人類学演習/人類学セミナーⅠ・Ⅱ(人類学談話会)

歯髄腔容積を用いてベイズ法により推定した縄文時代人の15歳時平均余命

佐々木 智彦さん(東京大学総合研究博物館)

2014年06月06日(金)    16:40~18:10  理学部二号館 402教室   

現代の狩猟採集民族の15歳の時点での平均余命は、民俗学的調査で得られたデータによると、約32~55年である。Koyayashi(1967)は、縄文時代の人骨からその15歳時平均余命を約16年と推定した。しかしその推定方法にはいくつか問題点があり、その推定値は不正に短く見積もられていると考える。本発表では、その問題点とそれへの対処法を紹介しながら、縄文人骨234個体から再度その15歳時平均余命を推定した結果を報告する。