人類学演習 談話会

マカク近縁種における性皮変化の組織学・分子学的基盤

小野 英理さん(人類生物学・遺伝学研究室)

2014年05月02日(金)    16:40~18:10  東京大学理学部二号館 402教室   

旧世界ザルのいくつかの種では臀部性皮の腫脹と紅潮が観察され、こうした特徴的な性皮変化は繁殖行動に関連している。マカクは広範囲に適応的分散をしており、また多様な性皮の性状を呈するため、性皮の進化的考察に適していると考えられる。近縁種であるニホンザルとアカゲザルは先行研究において同様の性皮変化を示すとされてきたが、我々の調査で性皮に種差のあることが分かってきている。
現在、性皮の種差に寄与する組織学的・分子学的基盤を調べている。本発表では最近の成果について紹介したい。