北部九州の縄文〜弥生移行期の人口増加に関する数理的考察

日時:7月6日(金)16:30−18:00
場所:理学部2号館402号室
演題:北部九州の縄文〜弥生移行期の人口増加に関する数理的考察
講演者:飯塚勝先生(九州歯科大学 総合教育学 数学教室)
講座区分:人類学談話会


要旨
 日本農耕文化の開始期である弥生時代に、農耕という経済的 基盤を背景に弥生文化を営んだ人間の形質的・遺伝的系統が、 在地の縄文系弥生人か大陸に起源のある渡来系弥生人かと いう問題は、農耕開始期の縄文時代晩期(弥生時代早期)から 弥生時代前期にかけての人骨資料の欠落により直接的な考察 が困難である。それに代わる間接的な方法としては、弥生時代 中期の人口動態を用いた数理的研究や、弥生時代前期〜中期 の住居跡数などの考古学的資料を用いた数理的研究が考えら れる。ここでは、前者に関しては福岡県の隈・西小田遺跡から発 掘された人骨の形態分類のデータを用いた解析、後者に関して は福岡県の三国丘陵における住居跡数のデータを用いた解析 の結果を紹介する。

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