縄文時代人の地域差:頭蓋計測値にもとづく再考

日時:10月13日(金)16:30〜18:00
場所:理学部2号館402号室
演題:「縄文時代人の地域差:頭蓋計測値にもとづく再考」
講演者:近藤修(形態人類学研究室)
講座区分:人類学談話会
概要:考古学データを用いた縄文時代の地域性の研究は枚挙に暇がないが、形質人類 学的アプローチは多くない。1980年代、90年代の頭蓋計測値をもちいた地域差の分析 によりおよそ縄文時代人は(遺伝的に)均質であると考えられてきた。一方、最近の 試みとして、四肢骨の計測値、頭蓋形態小変異をもちいた分析からは地域変異を強調 する論考が加えられている。縄文時代人骨の資料そのものは近年も少しずつ追加され 続けており、報告書レベルの計測データを集計して地域差について再考することは、 縄文時代人の生物学を考える上での一助となると思う。