協力の進化に関する理論研究

日時:6月20日(金)16:30−18:00
場所:理学部2号館402号室
演題:協力の進化に関する理論研究

講演者: 関 元秀さん(進化人類学研究室)
講座区分:人類学談話会


要旨: 
協力(利他行動)が進化的に安定な行動であるためには、協力者は、自分はコス トを払わず利益だけ得ようとする裏切り者(フリーライダー)を早急に検知し、 時には自らの不利益を顧みず罰し、集団から排除しなければならない。アリやハ チのコロニーにおいては各ワーカーの血縁認識能力が、直接互恵においては二者 の再会可能性と各個体の記憶力が、間接互恵においては世間の評判が、ただ乗り 排除メカニズムとして盛んに研究されてきた。これら先行研究の概説と、演者の 「嘘つきが存在する集団で、口伝えに評判が広まっていくモデル」の紹介を予定 している。

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