動物科学特論II
第318回Zoological Conference
日時: 1月23日(水)16:00-17:00
演者: 田村
宏治 博士(東北大・生命科学・器官
形成分野)
演題: 四肢・鰭の形態形成に見る発生メカニズムの相同性と多様性
動物の形態は、一定の発生メカニズムに則って形成されます。発生メカニズムはうまく規定されていて、種に固有な形態を常に作り出すことができます。例えば、ひとつの動物種の中で個体によって指の数がバラバラであることは無く、ヒトの指は常に5本です。しかし一方で、動物は種によって異なる多様な形態を持ち、四肢について見ても、指の数はもとより位置・大きさ・形態まで非常に多様です。
このような種間差は発生メカニズム自体の違いによるのか、それとも同じ発生メカニズムの変更によるのか。四肢とその相同器官である鰭の発生に関するいくつかのトピックを紹介しながら、相同性と多様性を生み出す発生メカニズムについて考察してみたいと思います。
場所:理学部2号館 第1講義室(201号室)
担当: 東京大学大学院理学系研究科・生物科学専攻・動物科学大講座
(TEL: 03-5841-4018) 動物発生学研究室