動物科学特論II
第316回Zoological Conference
日時: 11月28日(水)16:00-17:00
演者: 岩本 裕之 博士 (財・高輝度光科学研究
センター)
演題: シンクロトロン放射光を用いた非結晶X線回折・散乱法は生物学にどう役立つか
光学顕微鏡をはじめ、電磁波を用いる顕微鏡の分解能はおよそ電磁波の波長によって規定される。よく利用されるX線の波長は1A程度なので、X線を使えば本来はこの分解能で物が見えるはずである。しかしX線の屈折・反射が困難など様々な理由から、X線を可視光のように使って物を見るのが難しかった。しかし最近では種々の工夫により、非結晶の対象でもX線を用いて原子分解能で観察することが夢ではなくなりつつある。ここではシンクロトロン放射光を用いた非結晶X線回折・散乱法の最近の進歩と、近い将来何が可能になりそうかを実例を交えて解説する。
場所:理学部2号館 第1講義室(201号室)
担当: 東京大学大学院理学系研究科・生物科学専攻・動物科学大講座
(TEL: 03-5841-4018) 分子生理学研究室