H30年度 生物化学科 体験実習 (6/2) のお知らせ(終了)

対象:東京大学教養学部1・2年生
日時:2018年6月2日(土)14:00~(17時頃終了予定)
場所:理学部1号館3号館7号館 各研究室に集合

生物化学科の各研究室で進めている研究の一端に触れてもらうため、簡単な実験実習を行います(下記の研究室の中から一つを選んでいただきます)。人数を把握する必要がありますので事前申し込み制とします。当学科に進学希望および興味のある諸君は、是非参加してください。

【申込方法】

  • 申込フォームを使って、下記アドレスまでメールしてください。
     e-mail: info-biochem [at] bs.s.u-tokyo.ac.jp
  • メール件名は「体験実習申込み」としてください。
  • 申込受付〆切:5月26日(土)23時まで

––––––––申込フォーム––––––––––––––––––––
氏名:
学生証番号:
連絡先メールアドレス:
体験希望研究室名(第1希望):
体験希望研究室名(第2希望):
体験希望研究室名(第3希望):
––––––––申込フォームここまで–––––––––––––

【体験実習の内容】(内容は変更の可能性があります)

飯野研究室 「線虫の変異体を使った学習行動の実験」
線虫C.エレガンスは行動や学習の分子機構の研究に最適な生物です。学習行動の制御には、線虫からヒトに至るまで多くの類似した情報伝達経路が用いられています。体験実習では、インスリンなどの分子の変異体の学習行動を調べる実験を行っていただきます。さらに、蛍光タンパク質を用いた細胞や組織の形態観察を行い、実体顕微鏡下で観察しながら直接線虫に触れてもらいます。 

上村研究室 「タンパク質一分子の動きを見る
細胞内では、ウィルスや細胞小器官などさまざまなものが、モータータンパク質という「動くタンパク質」によって運ばれています。このモータータンパク質がダイナミックに動く様子を、さまざまな光学顕微鏡で観察・計測してもらいます。

塩見研究室 「キイロショウジョウバエを用いたRNAサイレンシングに関する基礎実験」
生体内に大量に存在する“タンパク質をコードしない「ノンコーディングRNA」”の多くは生理機能がほとんどわかっていません。体験実習では、ノンコーディングRNAの一種である小分子RNAが引き金となる遺伝子発現の制御機構「RNAサイレンシング」に関わる遺伝子の、キイロショウジョウバエ変異体の組織形態を実体顕微鏡下で観察してもらうことをはじめとし、簡単な遺伝学的実験を行う予定です。また、強固なDNA(ゲノム)とは異なり脆弱な「RNA」の性質を実感するための基礎的な生化学実験を予定しています。

濡木研究室 「タンパク質の結晶化・X線測定と分子構造グラフィックス」
タンパク質は、特定の化学反応を営むように原子が巧妙に組み立てられた分子機械です。実際にリゾチームと言うタンパク質を結晶化してみて、偏光顕微鏡で観察し、実体顕微鏡で結晶をすくって、X線を当て、データを収集してみましょう。このデータからフーリエ変換によって得られる電子密度に分子モデルを当てはめて、3次元グラフィックスで観察することで、リゾチームがどのようにして糖鎖を分解する化学反応を触媒するのか、その分子機構を原子レベルで理解していただきます。

深田研究室 「マウスを用いたリズム測定体験」
睡眠覚醒リズムなど様々な生理現象が約24時間周期で変動しています。これは体内に存在する自律的な振動体である概日時計が生み出しています。実験動物として実際にマウスを使い、輪回し行動装置を用いた体内リズム測定を体験してもらいます。また、細胞リズム測定法や、様々なマウス行動を指標にした記憶や情動の測定方法なども見てもらう予定です。

眞田研究室「マウス胎児脳への遺伝子導入法と大脳新皮質領域の解剖」

認知・記憶・運動制御など脳高次機能を司る大脳新皮質は哺乳類に特有の脳領域であり、胎児期に形づくられます。体験学習では、マウス大脳新皮質の発生を研究する際に頻繁に用いられる遺伝子導入法のデモンストレーションと体験、さらに大脳新皮質を実体顕微鏡下で単離してもらいます。」

(2018.5.17)